九寨溝 黄龍
九寨溝の自然景観
世界遺産登録年:1992年
遺産のタイプ:自然遺産
九寨溝は中国・四川省の北西部の岷山山脈の奥にある長さ40kmに及んだ谷地である。そこにチベット族の村が九つあるので、「九寨溝」と呼ばれている。周囲には一年中白い雪を頂く数多くの高い峰々が立ち並んでいる。延々と連なる山々、青、黄、赤、白、緑と五色が入り乱れる湖、勢いよく流れ落ちる滝、密生している原生林、珍しい花と草、パンダや金糸ザルなど稀少動物があるため、まるで神話の世界のようだ。九寨溝景観区の長さ50キロ余りの谷間には大小さまざまの湖が108あり、谷川や滝によってつながり、一枚一枚の美しい風景画のように見える。特に湖水の色は豊富で美しい。特に五色池というところでは、木の枝の隙間から見ると、紺碧、若竹色、深黄色、薄黒、ピンクなど多くの色を呈し、風が吹くと、五色の色が入り交じるのである。そこから溝に沿って上流へ向うと、海抜3000メートルで、人跡まれな頂上に「長海」(地元では「海」は「湖」という意味)という大きな湖がある。この湖は70年代に森林伐採の労働者に発見されるまでは長年雪山に囲まれたまま眠っていた。その後だんだん観光名所として広く知られるようになった。山々に囲まれたこの緑の世界に、湖水が流れ落ちる時に形成された滝が湖水の静けさを破り、観光客はアニメの世界にひたる気分になる。諾日朗滝は長さ百メートル余り、その頂きにはエゾミソハギが一列に生茂り、水が木々の茂みの隙間から流れ落ちている。
黄龍の自然景観
世界遺産登録年:1992年
遺産のタイプ:自然遺産
黄龍は四川省松潘県の東、約35キロの所に位置する、エメラルドグリーンに輝く神秘の峡谷の底にある湖沼群である。峡谷は玉翠山の中を南北に7,8キロにわたり続いている。九寨溝とはひとやま離れた所に位置するが、雪山によって阻まれているため100キロ回り道をしてやっとたどり着くことができる。
この峡谷の不思議な所は、峡谷の底にある岩石で、色は乳白色でつるつるしており、石灰岩でできた鍾乳洞の中にある鍾乳石と酷似している。岩石は起伏に富んでおり、峡谷に沿って、曲がりくねっている。その様子はまるで黄色い龍がとぐろを巻いているようだ。
また、水があふれる棚田のようにも見え、そのエメラルドグリーンに輝く水は、見る角度により様々に変化する。
九寨溝、黄龍の近郊には、「神仙池」は「甘海子」などの景勝地も分布している。歩みを進めるたびに、次々と美しい景色が広がり圧倒される。
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